大人になって、子供に還る

幼い頃、世界は未経験のモノだらけで、明日へのワクワクを胸に眠った記憶がございます。

おそらく、自転車に初めて乗られた経験を良い思い出として記憶していらっしゃる方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

残念ながら私は初めて自転車に乗った瞬間を記憶していないのですが、幼少期より乗り物であればジャンルを問わず何でも大歓迎だった事は覚えております。

年齢を重ね、自分なりの世界が見えてきますと、意識が世界だけでなく自身にも向かうようになります。

最近はセルフブランディングなる言葉を耳にする事が増えましたが、自分自身だけでなく、人生のスタイルを構築する作業は大人の楽しみの一つでしょう。

セルフブランディングは言い換えましたら、『モテたい』や『目立ちたい』願望の結果です。

ただ札束を掴んでワザとらしい自己宣伝に走ってしまうと、逆にカッコ悪く見えてしまうのも事実。

焦らずにご自身のお好きなスタイルを続けていく事で、そのスタイルが定着していきます。

弊社製品に興味をお持ち頂く方は、既にスタイルを確立されていらっしゃる方が多く、バイク選びにおいても強いコダワリを持たれていらっしゃいます。

今回ご紹介するバイクは、そういった強いコダワリを持たれているお客様からオーダーを頂いて製作したモノでございまして、製作にあたっては私も楽しい時間を過ごさせて頂きました。

SPITFIREをベースに、通常ラインアップには無いカラー・グラフィックをご注文頂きました。

アップチャージとお時間を頂きますので、相当強いコダワリをお持ちで無い限りお勧め致しませんが、昨年からこういったオーダーをされるお客様が増えております。

今回はオーナー様の許可を頂いて、こちらのブログにてご紹介致しました。

通常、SPITFIREのダウンチューブロゴは小文字のrockbikesなのですが、大文字に変更致しました。

このドロップアウトのデザインを好まれる方が多くいらっしゃいます。

小さな部分でございますが、永く同じモノを愛するには、こういったディテールが重要になってきます。

細部に宿るのは神だけでなく、人々を魅了して止まない悪魔もまた細部に宿るのです。

そういった自転車は手間もお金もかかりますが、セルフブランディングの一環としてだけでなく、若かりし頃・幼き日の感情を思い起こさせてる感情の起爆剤としての機能もございます。

初めてのボーナスで手に入れた時計、淡いロマンスの味、初めて自転車に補助輪なしで乗られた感動。

年齢を重ねる程に薄れていく愛おしい感覚。

良質な自転車はそういった感情を呼び起こしてくれるのです。